いざ英語科へ
大学進学を考えて選んだのが

そんな私が英語科へ進むことになりました。

当時の私の得意授業は、数学と化学。
女子高にいた私の周りは、当然理数系が苦手な女子ばかり。
普通科にいたので、当然といえば当然なのですが。

そんな私には楽しみがありました。
テスト前の朝早くに、特別授業をすること。

数学の先生は、1年生の頃の担任でもあり、楽しい先生でしたが、奥さんに逃げられたというちょっぴりお調子者。
化学の先生は小柄で根暗でぼそぼそ話すタイプの先生でした。
そんな先生の特徴を交えて、おもしろおかしく授業もどきをすることで、赤点すれすれだった友達たちは、70点や80点代がとれるようになったのです。

そのため、さすがに教えた子たちより低い点数をとるわけにもいかないので、必死に勉強し、英語の苦手意識を克服した甲斐もあって、学年でもトップ10入りする成績まで成長しました。

それで、気が大きくなった私は大学進学を考えるようになり、高校3年の夏休みには予備校の夏期講習にも参加し、理数系の先生になることを夢みるようになったのです。

ところが、現実はそんなに甘くはなく、ある程度中学から頑張っていないと基礎がなっていないため、出題される問題によって、出来るときと出来ないときの差が激しいことに気が付きました。

これでは浪人も覚悟しなければならないし、受験料のことを考えると、滑り止めもそれほど受けられないと考え、大学進学をあきらめてしまいました。
せっかく短大の併設されている高校なのだから、内部進学します、と担任に伝えたところ、もったいないから推薦を受けなさいという。

どうやら、テスト前の授業が先生の間でも評判になっていたらしいのです。
初めて推薦というものを意識したけれど、そこには『家政科』『国語科』『保育科』という特別興味のない学科ばかりでした。

その中で、唯一目に止まったのが2校ある『英語科』でした。
私は迷わず家から近い方の英語科を選び、駄目もとで担任の先生に伝えたのです。

先生は張り切って私を推薦してくれたようで、受験なしで短大への、しかも『英語科』への進学が決まったのでした。